意外とこだわる形容詞の用法ー限定用法【名詞を修飾する編】
形容詞って、あまり深く文法的なことを考えずに使っていたけれど、実は色々あるんですよね。
形容詞はまず、ざっくり分けると二つの用法があります。
①名詞を修飾する限定用法
②動詞の補語になる叙述用法
①限定用法:名詞を修飾する
いわゆる形容詞は何?と聞かれてパッと思い浮かぶ用法です。
a red car / a small house / hot water のようなことです。
ここでのポイントは置く場所は名詞の前か後かということと、形容詞を重ねるときの順序です。
★名詞の前に置く形容詞
原則として、“形容詞のみで”名詞を修飾する場合は名詞の前に置きます。
★意外とこだわる順序
形容詞は色、大きさ、形などなど描写をいくつも重ねて名詞を修飾することも可能なわけですが、一応大まかに重ねる順序が決まっています。そして、これが間違っているものすごい違和感があるので、実は重要なポイントです。
(1)限定詞→(2)序数→(3)数量→(4)性状→(5)大小→(6)新旧→(7)色→(8)材料 + 名詞
(1)限定詞:a / the / these / my / Tom’s / some / any / every
冠詞、代名詞の所有格、指示代名詞、不定代名詞のことです。
ちなみに限定詞は二つ以上重ねられません。 例:this my book ×
(2)序数:first / last
(3)数量:one / two …
(4)性状: good / dusty / clean / cold / rainy
(5)大小:large / small
(6)新旧:new / old
(7)色:red / white
(8)材料:steel / brick / Japanese
ものすごい無理やりに例文を作ってみましたが…
My first small new red brick house is on this street.
私が初めて持った新しい赤レンガの家はこの通りにあります。
ちなみに、限定用法でしか使われない形容詞もあります。
only / main / total / entireなど
He is my only child. (彼は一人っ子です。)
The entire school sang to the teacher. (全校生徒がその先生に向けて歌いました。)
★名詞の後に置く形容詞
原則として、(1)形容詞が他の語と結合している場合、(2)~thingで終わる不定代名詞、(3)all / every /最上級の形容詞+~able/~ibleで終わる形容詞の場合は名詞の後に置きます。
(1)形容詞が他の語と結合している場合
My son has a large box full of toys. (息子はおもちゃがいっぱい入った大きな箱を持っています。)
(2)~thingで終わる不定代名詞を修飾する場合
Anything small can fit in that box. (小さいものなら何でもあの箱に収まります。)
(3)all / every /最上級の形容詞+~able/~ibleで終わる形容詞の場合
We tried all means possible. (私たちはあらゆる手段を試みた。)
Every room available in the hotel was opened to the victims. (そのホテルの空いているすべての部屋が被災者のために開放された。)
次回は②動詞の補語になる叙述用法をお届けします!