マミッシュの勝手に英語教本(UNOFFICIAL)

英語学習の恥は掻き捨て。英文科卒、留学、社会人生活、その他人生油余曲折の後、現在は英国人夫と子どもと英国暮らし。日常に溢れている英語表現、忘れていたちょっとした文法ポイントなどなど、英語にまつわるお話を気ままに綴っています。

意外とこだわる形容詞の用法ー叙述用法【動詞の補語になる編】

②動詞の補語になる叙述用法

いわゆるS+V+C / S+V+O+C構文になる用法です。

(1)S+V+C

パターン1:形容詞が完全に補語になっている

この時の動詞はbe / become / get / look / seem / feel / sound / smell / taste / goなどが挙げられます。

He is tall. (彼は背が高い。)

My husband became irritable after quiting smoking. (夫は禁煙を初めてイライラするようになった。)

The film got boring halfway through. (映画が中盤からつまらなくなった。)

You look nice in the black dress. (黒いドレスが似合っていて素敵だよ。)

The children seem tired after the school trip. (子供たちは遠足で疲れているようだ。)

This sauce tastes strange. (このソースは不思議な味がする。)

I don’t want the ingredients go bad. (材料が腐るのは嫌だ。)

 

パターン2:形容詞が補語にはなっているが、省いても文としては成立する

She married young. (彼女は若くして結婚した。)

She sat perfectly still while I took her photo. (彼女は私が写真を撮る間微動だにせず座っていた。)

2文とも形容詞のyoung / stillを省いても文としては成立します。(もちろん、“若くして”“微動だにせず”という意味は抜けてしまうので文の意味は変わってしまいます。)

She married. / She sat perfectly while I took her photo.

ちなみにパターン1は補語を省いてしまうと文が成立しません。

You look (nice) in the black dress.

 

(2)S+V+O+C

パターン1:形容詞が完全に補語になっている

この時の動詞はfind / get / have / make / keep / leaveなどが挙げられます。

I find this sofa quite comfy. (このソファはなかなか座り心地がいい。)

I don’t want to have my beer warm. (冷えていないビールは飲みたくない。)

He made the room very welcoming for the guests. (彼は招待客のために部屋をとても居心地の良いものにしてくれました。)

I will keep the window closed. (窓は閉めたままにしておきます。)

 

パターン2:形容詞が補語にはなっているが、省いても文としては成立する

I painted the door green. (ドアを緑に塗った。)

She cut my hair too short. (私の髪を短く切り過ぎた。)

(1)S+V+Cと少し違うのは、今回は目的語が伴っているのでパターン1でも補語を省いても文は成立しないことはないのです。

ただ、ソファに座りながら I find this sofa quite comfy. と言うところで I find this sofa. と言ったとしたら、何の脈絡もなく、 I find this sofa….WHAT?(このソファが…何なの???)となってしまいます。

ビールを飲みながら、I don’t want to have my beer warm. と言えば、今冷たいビールを飲みながら言っているのだなとわかるところ、I don’t want to have my beer. と言ってしまうと、「は?いやいや、飲んでるじゃん!」となってしまいます。

I will keep the window closed. は I will keep the window. だと、もはや意味がまったく通じません。かろうじて訳すなら「(家を建て直すとかになり、でも)この窓は残したい」という状況があったとすれば I will keep the window. と言えなくはないですね。

パターン2は省いても意味も変わらず成立します。

I painted the door green. は I painted the door. としても、何色に塗ったかは述べていないにせよ、どちらもとにかくドアを塗ったんだなとわかります。

She cut my hair. も同じことですね。短く切り過ぎたかどうかは述べなくとも、どちらも髪を切ったことには変わりありません。

 

最後に、限定用法と叙述用法で意味が変わる形容詞に触れてみます。

【present】

Are you happy with the present job? (今の仕事に満足してる?)

I hope you will be present at the meeting. (会議に出席してくださることを願っています。)

【certain】

The incident happened in a certain town. (その事故は(あえて地名は出さないが)とある町で起きた。)

I'm certain (that) I left my purse on the desk.  (机の上にお財布を置いてきたに違いない。)

 

形容詞を辞書で調べた時に、限定用法・叙述用法なんて記載がありそれぞれで意味が違っていたら、この二つと同じパターンですね。

文法の用法を頭に入れて改めて辞書を見ると、事細かに違いが書かれていることにびっくりします。

さて、形容詞、今までは名詞を修飾するやつでしょ?動詞の次に来るやつでしょ?くらいにしか思っていませんでしたが、奥が深い!

まだまだありますが、次回は不定詞・that節を伴う使い方をご紹介します。